あんまり僕の個人的にやっている活動とも関係なかったのでTwitter上に載せるのはどうかと思ったのですが、興味深かったので簡単に訳してみました。元ネタはガーディアン。

http://www.theguardian.com/sport/2015/jul/28/the-olympics-are-dead-why-should-anyone-want-be-a-host-city-anymore?CMP=share_btn_tw

 ボストンの住民が新たなアテネになることを望まないのと同じ理由で、ストックホルム、オスロ、クラクフ(ポーランド)の住民も新たなアテネになることを望んでいない。 オリンピックを開催することは、莫大な資金を下水道に流すようなものなのだ。街の将来が、底無し沼に消えていく。

 インターネットには、ワールドカップやオリンピックのために作られ、その後使われなくなったスタジアムの写真が溢れている。鼠や草、溢れる「人間が逃げ出した」証拠と共に。

 ギリシャの崩壊に繋がる象徴として、2004年に作られた多くの使われないスポーツ施設よりも相応しいものはあるだろうか? 野球場をギリシャが何に使うというのだろう? 藻の浮いたトレーニングプール、草だらけのフィールドホッケー場…

 ボストンでのオリンピック開催を押し進めた人々は、「倹約家」だと主張する。彼らは既にあるスタジアムを使い、コストをカットするのだと。それでも45億ドルでの設備投資、道路や公園の整備に60億ドル。それでも、オリンピック委員会を納得するために大金を投じることを考えれば安いのかもしれない。では、何故パリやローマが「危険を承知で、オリンピック開催を求めたのか?」 では、ここで重要な問いを投げかけよう。「何故、開催地になりたがる者がいるのだろう?」

 金曜日、2022年冬季オリンピックに関する投票が行われる。北京、そしてカザフスタンのAlmatyの争いになるだろう。これが、将来のオリンピック開催地の特徴を示している。『国際的に、政治的声明を出したい都市』だ。

 2008年の北京、そして今回の中国の招致に関わるアメリカ人Jeff Ruffoloは言う、「地元の人々の協力を得ることが、大きな鍵になります。」

 2024の夏五輪、ボストンはそれに失敗した。数人のビジネスマン、6桁の給料を得るような(100000$ なので1000万円以上ですね)人々が招致を目指してプレッシャーをかけたものの、結果的に住民の支持を得られずに失敗に終わる。ストックホルム、オスロ、クラクフも、同様に冬季オリンピックから手を引くようだ。コストが明らかに行き過ぎで、得られる報酬は少ない。

 「招致のプロセスは冗談みたいなものですよ」

 Ruffoloは言う。「Lausanne、IOCの本拠地の人以外は、みんなそれを理解して笑っているんです。彼らは、既に死んだ馬に乗っているのだと気付けていない。1984年ロサンゼルス五輪, 1992年バルセロナ五輪, 2008年北京五輪…そういったものは、オリンピックが良いものだった時代のものです。2008年以後、オリンピックは毒でしかない」

 「オリンピックは死んだ。誰も、それに触りたいとは思わないのです。」

 2024年のオリンピック招致に向けて、ローマ, パリ, ハンブルク、 そしておそらくトロントとドーハが競い合っている。しかし、北京やカタール、旧ソビエトの国が出てくるまでに、彼らの望みは小さくなっているはずだ。「国のプライド」の名の下に、小切手をばら撒けるような国のみが住民を説得することが出来るのだから。大都市が競い合うのは恐らく古いスタイルで、今は資金を持った市町村の様な規模での争いになっている。

 Ruffoloは中国で10年を過ごし、世界に自分たちがベストなのだと証明するためであれば、資金を幾らでも使うような政府と共に働いた。グラウンド建設に問題は少なかったし、未使用になったグラウンドにもそこまで気を使っていないように見える。彼らは永遠ではなく、何度も使用出来る都市を目指しているのだ。

 2022年の招致プランの一部として、中国は雪を生み出す製造所を近隣の池に作り出す。また、高速鉄道の建設も計画中だ。誰が中国と張り合うだろうか? というより、誰が張り合いたいと思うだろうか?

 中国は、国際的なスポーツイベントの招致を繰り返すだろう。彼らは民主主義国家にとって、恐るべき競争相手となる。欲するものを全て用意できるのだから。

  Ruffoloは続ける。「中国が本当に狙っているのは冬のオリンピックではなく、W杯です。冬季オリンピックの招致は、彼らが要求されたからやっているだけに過ぎないのです。我々は、1つの都市を後押しするように努力していく必要がある。」

 もしアメリカが、オリンピック招致を狙うのであれば。Ruffoloは言う。「1つの都市に、勢いを作り出すことが鍵です。それこそ、10年規模で招致を続ける必要があります。2012年はニューヨーク、2016年はシカゴ、という招致の失敗は、アメリカの戦略的失敗を意味します。ボストンでの失敗も、結局のところ地域の関心を得る努力が少なかったことに起因するのです。」

 今週末、2022 年冬季オリンピックの場所が決まる。だが、それ自体は問題ではないだろう。結局のところ、将来の招致に繋がるように動いているのだから。